【レビュー】バグダッド・カフェ

物語の前半と後半で印象が様変わりする。
この、人間関係においても言える事が、詰まっている。
他人に受け入れられるか否か。
世界はそこから、見せ方を変える。

ラスベガス近郊のバグダッドカフェに、
砂漠のハイウェイに置き去りにされた主人公が辿りつく。
車もなしに歩きで来た彼女について、
女主人は警戒し続けるが。

前半の、違うコミュニティにおける疎外感。
後半、受け入れられた主人公の優しい顔が印象的。
人がどう生きるかは、感情の擦り合わせが不可欠だ。

有名過ぎるコーリング・ユーも、流石の名曲。
数少ない楽曲の、華の添え具合が美しく。
時間軸の経過具合の見せ方も、そっと触れるかのような。
なんとも、ゆるゆると流れていく作品。


バグダッド・カフェ 完全版 [DVD]

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