【レビュー】ソラニン

全ては、最後のライブの為の布石、と言ってしまっていいのではないだろうか。
全編を通して語られる、主人公の心境が、
集約され、昇華される。
それでも、通過点の一つに過ぎないのだろうが。
その後も、日常が続いて行くのだから。
そのくらい、ソラニンの演奏が良かった。

主人公の社会に対する疎外感や、
恋人とのささやかなすれ違いや、
そういった日常はありふれているもの。
だが、その分共感出来る事が、
自らの体験と重ねて、感情移入するのでは。

また、流石と言おうか、演奏中のベースの音が飛び抜けている。
サンボマスターの近藤 洋一を、もっと見たくなった。

あくまで、日常の、どこにでもある話。
不幸はあれど、人は生きて行かなければならない。
そこに、特別な事なんか、ない。

それでも、心揺さぶるものがあるのだから。
こういうのは、邦画の良さだよ。

この宮崎あおい、反則だよなあ。

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ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

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