【レビュー】シンドラーのリスト

なんだこれ、なんなんだ。
鳴り響く銃声に、何度身をすくめたかわからない。
こうまでも無慈悲に、他愛もなく虐殺が行われるものなのか。
見続けるのが、とても辛かった。

物語としてはホロコーストの最中、
ユダヤ人を雇って工場を経営していた男の話。
決して根っからの善人ではない。
ただ、彼はその中で自らが行うべき事をし、
結果として多くの命を救った。

前半はユダヤ人が置かれた状況描写に尽きる。
人がバタバタと倒れて行き、
迫り来る恐怖に身を縮める。
後半はそんな中シンドラーが彼らを救う為動き出す。
半数が、一度は絶望のアウシュビッツに送られるが、
救い出され、やがて戦争が終結する。

見ていてキツいシーンの連続から、
最後のシンドラーの慟哭の流れは胸に突き刺さる。

ラストの墓参りを見ながら、
自らの生に対して問いかけてしまう。

生きる、とは、なんだ。